世界的なインターネットのアドレス不足を補うため、次世代通信規格
である、「IPv6」に切り替えるというイベントが、6日から世界一斉に
行われているそうです。
このイベントでGoogle、Yahoo!(U.S.)、Facebook 等、主要なウェブサ
イトが6日以降、従来の 「IPv4」に加えて、継続的に「IPv6」に対応
するそうです。(つまり新旧両規格で運用するってこと)
わたしたち個人レベルで考えると、パソコンがウインドウズVista、
もしくはウインドウズ7の場合は、すでに両対応になっています。
そして、加入のプロバイダーも、その多くが両対応できるように
整備を進めているそうですが、NTTフレッツ回線のみ、接続時に
遅延が発生する場合があるとの報道がされています。
さて、現行の「IPv4」規格のIPアドレスがなくなると、
---------------------------------------------------------
新たなユーザーがインターネットに接続できなくなったり、ネットに
公開するホームページ(ウェブサーバ)を新規運用することができ
なくなるわけです。
しかし、現行規格でのIPアドレス総数はというと、
---------------------------------------------------------
「IPv4」規格では、32ビット単位で算出されているので、総数は、
32×232乗=約43億個作ることができるわけです。
世界の人口が約66億人とすれば、常識的には不足するということ
はないと思うのですが、すでにそのほとんどが配分尽されていると
のこと。
では、なんでこんなにアドレスが無くなったのかというと、以前読ん
だ日経コンピュータの記事に興味深い記事があったのを思い出し
ました。
それは、現行規格のIPアドレスが配布されたころ、大きなかたまり
で配布(つまりどんぶり勘定的に)したからなのです。
インターネットが普及し始めたころ、IPアドレスを申請すると、クラス
A、B、Cというブロック単位で配布していました。
私が当時、会社でインターネット接続の手続きをしたとき、使う予定
がなかったものの、かんたんな手続きでクラスCでIPアドレスを取得
できました。(つまり、1社で255個取得)
こんな例はちょろいもので、インターネット発祥の地、アメリカの大学
では、クラスAで1ブロック(1670万個)取得したまま、未使用のまま
状況で、現在も保持されたままなのだそうです。
ちなみに、現在では取得できる数が細かくなっています。
もし、これら不要なIPアドレスの解放などが行われなければ、確実に
アドレスがなくなってしまうので、対策として、新しい「IPv6」という規格
に基づいて番号が割り振られることになりました。
しばらくは現行規格と新規格のふたつが混在するネット環境が続く
ものと思われます。
しかし、一家に1台のネット端末でも、スマホの爆発的流行でもなく、
当時のIPアドレス配分のアバウトさが、枯渇のおおきな要因であった
という事実、つぎの規格ではなくなることはないと思いますが・・・。