営業小屋のヘリ輸送の危機についての雑感など

最近は登山をさぼっている私ですが、アルプスの営業小屋の小屋番さんのブログは毎日読んでいて、山の様子をウォッチしています。

そのなか、雲の平山荘のオーナー伊藤二朗氏がブログを読んで、なるほどと思ったので書いておきます。

そのブログによれば、この先、営業小屋の多くが営業に行き詰まる日が来るかもしれないという事態が発生しているそうなのです。この記事

アルプスや国定公園にある営業小屋の生命線は、食料や燃料などの補給ですが、この補給を担っているヘリコプターを運行する航空会社の撤退と、ヘリを飛ばせる人材の流出、それに加えた機体トラブルがかさなり、思うように補給ができず、営業小屋としてのサービスができなくなるというものです。

重い荷物を吊り下げているだけでもバランス維持がたいへんなところに、山岳の気流変化やガスの発生などがあって、高度な操縦スキルが要るうえに墜落のリスクが常に付きまとう、航空会社としては、やりたくない仕事のようです。

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ずっと小屋番さんのブログを読んでいると、必ずと言っていいほど登場するヘリの日。物資補給がいかに重要か、それも山の天候に左右される一発勝負の世界であることは知っていました。

学生時代は食料から燃料、テントまで一通りのものはかついで山に登っていましたが、月日が経って大人になったいまでは、基本、営業小屋を利用することがほとんどになっています。

営業小屋に泊まる立場からすると、荷物を担がなくでも、うまいビールが飲めて、暖かい食事がとれ、風雨に晒されずに眠れるのはありがたいことです。

こちらは何年か前に宿泊した唐松岳頂上山荘での朝食の様子です。ピンボケですいません。
営業小屋がなかったらこんな家族での登山も厳しくなるでしょうね。

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むかしはテントから食料までみんな担いで登っていたときも、コース上に営業小屋があるというのはとても安心でした。

趣味で登ってるんだろ、遊びなんだから、贅沢しすぎだ。なんていう批判もあるでしょうけど、
営業小屋が営業できなくなると、 たちまち使う側からすると、登山の安全面、補給面、道路整備等で困りますね。受益者負担でいうとこの先、一泊2万円なんてなってくるかもしれません。