今話ではあの憎たらしい演技が光るPMEAの審査官滝川のシーンと
スキャンダル写真で罵倒する佃社長のシーンが印象的でしたね。
「なんだ、この前といっしょの顔ぶれじゃないか!」
「だから、万が一の医療事故のとき、あなたがた責任とれないでしょ?」
しかし、本での進行にはこんなシーンはまったくないのです。
では原本では、どうなっていくかをレビューしてみると、
第十章スキャンダルに該当するページですが、そのなかでは
椎名が翌日発売の「週刊ポルト」の見本誌を見て叫ぶシーン
で始まります。
最新鋭人工心臓「コアハート」に重大疑惑
このスキャンダル記事の発売とともに、
1.大学での緊急理事会で第三者による調査委員会の設置
2.サヤマ製作所はスキャンダルで大揺れ、顧問弁護士に対応
を依頼
3.帝国重工では、データ偽装疑惑のあるサヤマではロケット
バルブの共同開発話も暗礁に乗り上げてしまう可能性あり
すべての取引を凍結、佃製作所に詫びを入れ取引を再開
4.そして、PMEAの審査であの憎たらしい滝川が登場という
ストーリーでした。
しかも、高級クラブで貴船と、その横でハメを外す滝川の
スキャンダル写真で追い込むというシナリオはありません。
ここはドラマ仕立てなんですよね。
また、今話の終盤にあったサヤマ製作所の椎名と咲間佃、山崎
とのコアハートの設計図に関する直接対決もありません。
でも、ドラマ仕立てとしてはたいへんインパクトがあるし、観て
いて面白い展開ですよね。
本を読んだ視聴者にも、また違う展開なので、本とドラマとで
二度楽しめる内容になっている、そこもまた人気の一因かも
しれません。