まさにドラマチックな展開が続いて、バブル以降の右肩下がりの
真逆を行く右肩上がりの視聴率を叩きだしている「半沢直樹」。
第5話を見終えての感想は、「こりゃ、ミタを超えるかもね」です。
たしかに理屈抜きに、回を重ねるごとにおもしろさが増している
ではないですか。
ところで、遅ればせながら原作を読んでおりますが、どうも原作
とテレビでは、ちょっと展開が違うようです。まさに、ここがドラマ
仕立ての妙ということなので、その点でレビューしてみましょうか。
それはどんなところかというと、半沢直樹の骨格ともいえる、彼の
入行にまつわる展開の部分のようです。
今話では、ドラマ冒頭、奥さん(花)へ内緒にしていた父のことを
打ち明けるシーンがありました。
このシーンでのポイントは、融資を断ったのも銀行なら、助け船を
出してくれたのも銀行だったというセリフ、単なる復讐劇ではないと
いうことなのでしょう。
ここで語られる、銀行に融資を打ち切られて、父が首吊り自殺を
図ったという話しは、直樹少年にはあまりに過酷だし、それだけに
観る側に訴えかけるものがあります。
「銀行→弱い民衆の敵」のイメージ形成にはばっちりで、その後の
勧善懲悪のような展開を否が応でも期待してしまいます。
しかし、このシナリオ、ドラマオリジナルなんだそうで、原作では、
直樹が銀行に内定した段階で父は健在なんだそうです。
そして、第5話では、父の会社の融資打ち切りを宣告した張本人が
なんと、あの大和田常務であるという事実が明らかになりました。
しかし、原作では木村という浅野とつながりがあった業務統括部
所属の部長代理という設定のようです。(ドラマでは未設定)
なるほど、テレビだと、大和田常務がこのドラマの核心になるわけ
ですね。だから、最初からちょくちょく登場してましたものね。
常務取締役。旧産業中央銀行出身。最年少で常務に抜擢された
出世頭。派閥意識が強く、駆け引きや人心掌握術にも長けている
が、常に冷静で、これまで気にかけてきた部下であっても、切り捨
てるときには容赦がない。(ウキペディアより引用)
なるほど、大和田派の支店長を半沢の代わりにマニラに出向させ
るところなんぞ、まさに、面目躍如ですね。(これもドラマオリジナル)
いよいよ、大和田常務の背中が見えてきた半沢はん、今度は東京
を舞台に、どういう展開になるのか楽しみです。
追記:8/12
ライブドアのニュースになるほどなあという記事があったので追記
させていただきます。
このドラマのわかりやすさは、ドラマにありがちな主題歌とかがなく、
いきなり話しの主題が始まり、そして、次回へ誘導していきなり終わ
る点にあり、無駄な説明や演出が一切ないところを「漫画手法」と見
たのは、なるほどだと思いました。
元ネタはこちら。
個人的には、この記事のタイトル、半沢好調分析の諸説が間違いな
のではなく、それら諸説に、こんな演出も加わっているからだと思い
ますよ。
しかし、この記事中で、驚いたのはこの一文でした。
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関西ではまるで箝口令(かんこうれい)でも敷かれたように、全く話題
にのぼらないNHKの「あまちゃん」と違い、関西でも高い人気を誇って
いることでしょう。
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うーん、関西方面のわが読者のみなさん、そうなんですか?