いつもの駅の書店で気になったタイトルの文庫があったので、
買ってきたのが、この本でした。
『「長生き」が地球を滅ぼす』 本川達雄著 630円
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長生きする人が増えることは、地球にとっては悪影響だということを、
「生物と時間」という観点で論じておられます。
著者の本川達雄さんというと、「ゾウの時間 ネズミの時間」の著者と
して有名ですよね。私も発売された当時、とても興味を持って読みま
した。
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たしか内容は、小さい動物のほうが心臓の鼓動が速くて、ゾウは遅い
のだそうで、動物は心臓の鼓動の回数によって一生が決まっており、
サイズが大きいと脈拍数が遅くなるため、寿命は伸びていくのだそう
です。
さて、この本もこの考え方の延長で、現在、人間は医療の発達によって、
ゾウよりはるかに長生きするようになっており、その結果、皮肉にも、生
物種として滅亡へ向かいつつあるのではないかと懸念されています。
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人間はほかの動物が使っているよりはるかにエネルギーを使って寿
命を延ばしている。それは生物が持つ本来の時間とは折り合わず、
現代人の不幸の源泉はここにある。
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まあ、ムダに長生きすればいいというものではないのだ!ということを
語っておられます。