「働かないアリに意義がある」を考えてみましょうか

またまた、おおぞらバードさんがコメントを寄せていただいたので、

今回も、これを膨らませてブログを書いてみます。

おおぞらバードさんのコメントをご紹介すると、

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全く休まず仕事バリバリだと、下手をすると、いつしかその人に、

仕事が頼りきりになります。

もしその人がいなくなると、仕事が進まず、最悪、機能不全という

ことが有り得るのです。

その人がいない場合も想定し、人員システムを組んでおく事が、

非常に大事なのです。

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たしかに仕事をバリバリやって信頼されるというのは社会人として

ありたい姿だと思います。

そこにやりがいを感じるというのもよーくわかるのですが、それが

行き過ぎると、いなくなったらすぐに機能不全になりますし、信頼

してなにもかも任していると小さな不正が次第に大きくなり不正と

して発覚する事態を見かけます。

だから、個人の能力に過度に頼らない仕組みというか、なに

かそこをリカバリーする仕組みが必要なんですよね

そのことを今回の大震災で痛感したひとも多いことと思います。

そこで、以前読んだおもしろい(not楽しい)本があるのでご紹介

します。

shuttlexの備忘録と私的雑感

本著では、女王バチのために黙々と働く働きバチというイメージの

あるアリさんなのですが、しかし実際に観察すると、アリもハチもそ

の7割はボーッとしており、約1割は一生働かないことがわかってき

たそうなのです。また、この働かないアリがいるからこそ、組織が存

続していけるといういう内容なのです。

7割もの働かないアリの集団(組織)では、もっと働きアリが多い集団

が出てくると、淘汰されてしまうんじゃないかと考えてしまいますよね。

しかし、本著のなかでの要旨をまとめると、

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働きアリの2割は働いていなくて、その働いていない2割を除くと、

今まで働いていた8割のアリの2割がまた働かなくなる

つまり、働いていないアリは交代要員ということらしいのです。

全員がアクセク働いていると、疲れた時に交代するアリがいなくなる

ので、そうならないようにする合理的なシステムだったわけです。

これは昆虫の世界での話しですが、この世界を通じて、人間社会を

みてみると、この予備軍をどんどん効率化とかで切り捨ててきました

が、そのことで日本の企業が筋肉質になって、強くなったかというと、

みなさん、どうですか?

私はそんなに実感していませんし、逆にひとり当たりの仕事は増えて

職場でのストレスも多くなったのではないでしょうか?

人いないし、仕事いっぱい、いっぱいだし、代わりなんてできないよ、

という現実もあるようです。

むしろ、人減らしするより、多少給料が少なくなっても、みんなで仕事を

シェアし合ってやっていったほうが、長い目でみれば、交代要員(予備

労働力)も持ててよいように思えてなりません。