当方のマックCPU換装の記事を読まれてトライアルされたかた
から、トラブルシューティングのコメントをいただきました。
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X5482のcpuをネットで購入し、自力で取り付けました。
しかしながら、MacProは起動出来ませんでした。
ビデオカードが回りっぱなしで起動音もなりませんでした。
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CPU換装などハードウェアの変更は自己責任ですが、お困りの
ようでから、一般的な対処について書いてみます。
パソコンの起動音がしないということは、基本的なハードウェア
(CPU、メモリ、取り付けられている各種インターフェース類)が
単体もしくは相互にうまく動作していないということになります。
もとのCPUに戻したら起動したとのことですから、
事前にEFI等のアップデートを行われたとのことですから、SMCの
リセットやPRAMクリアなどは、あまり関係ないように思います。
そこで考えられる対処ですが、
1.組み立て中の接続、組み立て後の周辺機器との問題
よくやるのが、換装中にCPUファンのケーブルを挿し忘れたとか、
メモリーボードの差し込みがあまかったとか、換装後、周辺パーツ
を付けたまま起動したとか。
2.CPUとメモリの相性の問題
つぎに、もしメモリを増設されているのなら、標準のメモリのみにして
起動できるか確認してみるというのもセオリーですね。
2008のメモリはECC付きですから、社外品で増設されている場合は、
換装したCPUとの相性が出やすいように思います。
3.単体ではOKでも、CPU2つになると相性の問題
何度かマックのCPUを換装してきましたが、意外と相性は出にくいと
の印象はあるものの、できるだけCPUは同一型番の同一ロットを選
ぶのがセオリーになります。単体では動いても2つになると動かない
という事例はままあることです。
換装のCPU表面に刻印されているナンバーを確認してみましょう。
可能性は低いですが、違うCPUソケットに入れ換えてみるとか、
CPU裏面を油膜分を拭き取り、ピンとのあたりが確実になるように
してみるとかでしょうか。
質問者さまの環境がわからないのでなんとも言えませんが、ご健闘
をお祈りいたします。
追記:
ABさんから有益なコメントをいただきました。
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X5482でMacProに対応してるのはSLANZ (C0)の方らしい。
CPU本体に記載があると思うけど。
SLBBG (E0)だとダメみたいですよ。
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注記:CPUの表示が意味するものとは?(SLANZ、SLBBG)
CPUに表記されているSLANZ、SLBBG等は、そもそもは同じ型番
のCPUですが、どの時期に製造されたものかを表しています。
CPU製造は、その歩留まりを上げるため、随時、回路・配線を見直
し、再設計などの改良を行なっています。
それは、CPUのチップが作ってみないとクロック耐性の優劣がわ
からないものであるため、ステッピング(C0、E0等)という回路を使
い、その動作をロット毎に設定して、PCメーカーの要求どおりの品
質、数量(歩留まり)を維持しています。
PCメーカーは、このステッピングを考慮して、マザーボードを設計
しているため、これに合致しないと動作しないということになるわけ
です。