クリスマスの夜には『聖夜の肖像』(浅田次郎)がおすすめです

浅田次郎の『月のしずく」は、読み手の感情のつかみ所をきっちり

押さえた秀逸な短編集です。

shuttlexの備忘録と私的雑感

表題作『月のしずく』も心に残るよい作品ですが、クリスマスという

ことで、おすすめしたいのが『聖夜の肖像』です。

ご存じないかたに、ちょっとあらすじを説明しますと、

---------------------------------------------------------

金銭的に恵まれ、夫とふたりの子どもとの何の不自由もない生活

を与えられている主人公。しかし、二十年前に無理やり別れさせら

れた画家のことをずっと想い、夫への愛情を受け入れられずにいる。

あるイブの夜、夫は特別な夜だと言って、別れた彼との時間を持た

せてくれようとする。

---------------------------------------------------------

私は主人公よりも、こんな妻をずっと見守る夫の誠実さが痛いくらい

哀しく感じたものです。でもね、物語の最後のやりとりは感動ですよ。

じつは、J-WAVEで土曜の夜にやってる浅田次郎作品の朗読をやって

いる『DOCOMO SOUNDS OF STORY』で、この作品をやってました。

こちら にリンクを張っておきます。 

今作品を担当された森口瑤子さんのすばらしい朗読にほろりとしました。

スマホサイトで聴くことができるようですので、よかったらどうぞ。