私がディフェンダーを再び手に入れる動機となったのが、このディ
フェンダー110でした。
それは、私の自宅近くの民家の駐車場にずっと置かれていました。
私の好みのコニストングリーン、オーナーはオリジナルが好みなの
か、ずっとノーマル状態のまま。
私の記憶が正しければ、こいつは、私が初代のディフェンダー90を
手放した2002年頃にやってきたのではないかと思います。
オーナーが実際に乗られている姿はみることはありませんでしたが、
毎日、駅までの徒歩通勤の途中に、この民家の前に置いてあるこの
ディフェンダーをみながら、
「ああ、ディフェンダー手放すんじゃなかったなあ」
「つぎはワンテンに乗りたいなあ~」
と思いつつ、通りすぎるのが日課でした。
そのワンテンが、週明けの月曜から忽然と姿を消したのです。
「駐車場の改修中だったで、どこかに別のところに置いてあるのか
な?」
「それとも車検にでも出されたのかな?」
車検だったら、また元気になって戻ってこいよと思っていたのですが、
ついにこの駐車場にディフェンダーは戻ってくることはありません
でした。
しかし、その週末に、ひょんなことからこのクルマに再会した
のです。
それはディーラーの駐車場の奥に、クリーニングを終えて置かれて
いました。
すかさず、馴染みのサービスフロントさんに伺ってみると、
「ああ、あのクルマですか、排ガス規制の猶予がなくなって対策しな
いと乗れないので、手放されたんですよ。」
「そうだ、○○さんちの近くのかたですよ!」
「ご夫婦ともにディフェンダーが好きで、手放したくなかったとおっしゃ
ってましたよ。」
「乗り続けるには、排ガス対策にお金がずいぶんかかるのであきらめ
て、替わりに、うちのディスコ3にお乗りになることになりました。」
「でも、うちの店舗でも売れないので、オークションに出すんです。」
うーん、そうだったんだ。。
規制のない場所で、また、いいオーナーさんのもとで大切に
乗られることを願わずにはおれませんでした。