「南海トラフ地震」死者最大32万人、「千年に一度」を考えてみる
東海沖から日向灘にかけての「南海トラフ」を震源とする巨大地震で、
死者が最大32万人に達するとの推計が本日公表されましたね。
「千年に一度」の最大級地震が起きた場合で、「冬の深夜」、「強風」
という被害想定での話しと断りがあるものでした。
しかし、「千年に一度」だからきっと生きているうちは、そんな事態は
起こらないないだろうと、高を括っている場合ではないかもしれません。
今宵は、NHKの報道特集をベースに、ネットの情報を加味して、過去、
日本を襲った、巨大地震と火山噴火が連続した「大変動期」のこと
を書き留めておきたいと思います。
【869年7月13日 貞観(じょうがん)地震】
この時代の出来事(ウキペディアより)
貞観3年(861年)4月7日、直方隕石が落下。世界最古の隕石。
貞観6年(864年) 富士山噴火(貞観大噴火)。
貞観10年(868年)7月8日、播磨国で地震。前年から続き、地震が頻発。
貞観13年(871年)鳥海山噴火。
貞観16年(874年)開聞岳噴火。
【878年11月1日 相模、武蔵国の地震(関東直下型地震)】
貞観地震から9年後、関東諸国、特に相模国と武蔵国(神奈川県、
東京都)を中心にM7.4(推定)の大地震が発生。
これが現在の懸念されている関東直下型地震のようです。
なんと京都でも揺れが感じられたとの記述が残っているそうです。
当時の歴史書である『日本三代実録』より
こののち、
房総半島南端にあたる千葉県の野島崎を震源と推定されるM8.1
の大地震。富士の宝永の噴火を誘発した。
関東大地震(1923年) 大正12年
神奈川県相模湾北西沖80kmを震源として発生したM7.9の大地震。
【887年8月22日 仁和(にんな)地震】
さらに9年後、南海トラフ沿いに発生した巨大地震で、東海から四国
にかけて甚大な被害が発生しました。現在もっとも被害が大きいと
予想される、東海・東南海・南海地震の3連動型(今回想定死者32万
人のケース)とみられているそうです。
さらにこの時期にいくつもの火山が噴火したため、地震学者は、
この時代を "大変動期"と呼んでいるそうです。
この "大変動期"に、日本が再び入ったのではないかと地震学者の
みなさんは懸念しているのだそうです。それを裏付けるような事実が
各地で現在も発生しているそうですから、怖いですよね。
では、なぜ連続するのかというと、現在のGPSの技術で解析できて
いるようで、最初に発生した東日本大震災(過去、貞観地震)により、
大地が海側に最大5m引きずられたことによる「ゆがみ」がトリガー
になっているのだそうです。
このひずみエネルギーが、大陸プレート間の微妙な均衡バランスを
崩すために連続してくるそうです。
歴史が繰り返すとすれば、「千年に一度」は現在であって、あと8年後
に「首都直下型地震」、さらに、その9年後に、今回想定の「南海トラフ
地震」ということになるのでしょうか。
怖い事実ですけど、昔の人々と違うところは、こんな連続した地震が
発生する可能性があることを歴史から学んで、備えることができると
いうことです。でも、生き残れる?まっ、その確信はないです。とほほ。