唐松岳と五竜岳、頂上前に撤退。びしょ濡れの岩場はキケンでした

梅雨明け10日の好天を期待して、7月22日(土)から24日(月)で唐松岳五竜岳へ山の仲間と出掛けてきた。ヤマテンでは天候Bで曇り予想だが、初日はガスで山容現れず。翌日は朝から風雨が強かったが計画通り五竜山荘まで向かう、しかしそれから先、強風のため頂上ピストンは断念して、翌日遠見尾根を下山した。

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初日は白馬八方尾根スキー場からゴンドラリフトを乗り継ぎ、八方池山荘から登山を開始。行きの観光スポット八方池までは観光登山者で大渋滞。池のお鉢は人の垣で囲われていた。

時折、白馬連峰はうっすら見えてるくるもまたガスの中へ。展望に恵まれぬまま、頂上山荘についたとき雲が一瞬とれ唐松岳が姿を現す。しかしその後視界ゼロのなか頂上へ登り、初日の行動を終了。

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この日の山荘は予約で混むそうで、敷布団1枚に枕が2つということだったが、天候悪化で団体客のキャンセルが出たということで、敷布団1枚で眠ることができた。しかし、最初に入ったパーティはその恩恵を受けることなく詰め込まれたまま。後から入ったパーティの恩恵ということか。

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翌日は6時にガスと風雨の最悪のコンディションのなか、頂上山荘を出発し五竜岳を目指す。
山荘入口から出てきた妙齢の女性から「どこへ行くんですか?」と問われ、「五竜に向かいます」と応えたら、「えっ、(この天候のなか)五竜行くんですか」と驚きのコメントあり。

たしかに五竜に向かうルートには危険マークはないものの、出発してすぐ牛首という呼ばれる鎖が連続する痩せ尾根、岩場の下りあり。

急な下りの手前にはこんな看板が取り付けてある。しかし、これは余計に緊張を煽っているようなもの。

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風雨とガスで視界があまり効かないなか、危険個所をクリアし最低鞍部を過ぎたところで、山人生初のアクシデント発生。ヘルメットのなかを流れ落ちる雨でメガネが曇るなか、足場と思われる場所を見つけて片足を下ろしたところ、そこにあった小石が滑り滑落。とっさに握った鎖でストップして難を逃れる。大した斜度ではないけれど、立ち上がるための足場のスタンスが見つからないので、前にいた仲間に頼んでザックのショルダーをもって少し引き上げてもらう。無傷で復帰。スリップに細心の注意を遣いながら進む。

ガスで視界なく、雨足もだんだん酷くなってきた。ゴアテックスの雨具もレインカバーしたザックもびしょびしょになる。動いていないと体温を奪われる事態になりそうだ。

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ジグザグにぐんぐん高度を稼いでいくと、ハイマツ帯にある登山道が白岳を斜めに伸びている。登りきると眼下に五竜小屋の赤い屋根が確認できた。ここに小屋があってよかったとありがたみを感じた瞬間だった。
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早々に小屋に入る。五竜頂上へのピストンは天気の回復を見守ることに。寝床までの廊下は荷物や衣服から流れる雨水で水浸し。小屋番さんがモップで何度もふき取りを繰り返していた。


10時前に食堂を使っていいとのことで、唐松頂上山荘で頼んでおいた弁当を食べる。ここで食べるんだったら別に弁当買う必要もなかったように思うが・・。

風雨は止むどころかさらに酷くなってきたので頂上ピストンは明日未明に先送りを決め、長い飲み会がスタート。夕飯の支度で退席するまで、延々4時過ぎまで各自持ち寄った酒とつまみで飲み明かし。途中退出して仮眠してまた飲みだす始末。こんなことで明日は大丈夫だろうか。

夕飯はこの山荘恒例のカレーライス。スコッチエッグブロッコリーがのっている。

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具は人参くらいしかなく、味は悪くはないが甘辛で万人向け、悪くいえばちょっと高めのレトルトみたいな感じ。このカレー、レトルトじゃなくて、きちんと小屋で仕込みされたもののようだ。

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翌未明、天候をうかがうも風雨強いまま。頂上に行ってもなにも見えず岩場も危険なので下山を決める。

下山で使った遠見尾根、長くて、急登で、岩場あり、さらに歩きずらい砂地あり。途中で登りの登山者を見るにつけ、こりゃ、絶対、登りじゃ使いたくないと感じました。
それにしても今夏は天候に恵まれないシーズンになりそうだ。いったい夏はどこにいったのだろうか?