歳月は人を待たず、だからおおいに楽しまねば

及時當勉勵 (時に及んで当に勉励すべし)
歳月不待人 (歳月 人を待たず)

 

いままでこの詩の意味を、過ぎた時間は二度と

戻らないのだから、一生懸命勉学しなさいという

意味だと思っていたのだが、詩全体からみれば、

なんだ、もっと人生を楽しめってことなんじゃ

ないか。。

 

人生無根蒂 (人生は根蒂無く)

       人生は拠り所がない
飄如陌上塵 (飄として陌上の塵の如し)

       まるで舞い上がる塵のようなもの
分散逐風轉 (分散し風を追って転じ)

       風のまにまに吹き散らされて
此已非常身 (此れ已に常の身に非ず)

       もとの身を保つこともできない
落地爲兄弟 (地に落ちて兄弟と為る)

       だからみんな兄弟のようなものだ
何必骨肉親 (何ぞ必ずしも骨肉の親のみならん)

       血のつながりにこだわる必要はない
得歡當作樂 (歓を得ては当に楽しみを作すべし)

       嬉しい時は大いに楽しみ騒ごう
斗酒聚比鄰 (斗酒 比隣(ひりん)を聚(あつ)む)

       酒をたっぷり用意して、近所の仲間と飲み交わそう
盛年不重來 (盛年 重ねて来たらず)

       血気盛んな時期は、二度とは戻ってこない
一日難再晨 (一日 再び晨(あした)なり難し)

       一日に二度目の朝はない
及時當勉勵 (時に及んで当に勉励すべし)

       だから楽しめる時は存分に楽しもう
歳月不待人 (歳月 人を待たず)

       歳月は人を待ってはくれないのだから

 

こんな感じで、いろいろ都合のよいように曲解

されているものが数多あるのだろう。