「うつ病」最新治療の備忘録と雑感について

以前、NHKスペシャル「ここまで来た!うつ病治療」という

番組をみました。会社でも過去に何人かうつ病を発症して、

休職しているひとがいるのでブログに書き留めていました。

今日はその番組で語られていた内容について覚書的に

アップしておきます。

番組では、脳科学によって、この病の正体が明らかになって

きており、その診断や治療のあり方に、大きな変化が起き始

めているそうです。

最新治療現場を通して、こんな内容の説明がされていました。

1.うつ病のタイプをつきとめる

これまで気分の落ち込みや無気力といった症状から、ひとく

くりに「うつ病」と診断されてきた患者の中に、実はさまざまな

タイプの精神疾患が含まれていることが分かってきたそうです。

番組では、日本で始まっているうつ病の誤診をなくすための

診断方法が紹介されていました。

光トポグラフィー検査

電極がいっぱい付いた帽子をかぶって、頭部に近赤外光を

当て、脳の血液量の変化を測定するそうです。

うつ病の場合には、血液量に変化がみられない

統合失調症双極性障害には血液量に特定の変化がある

これにより、これまで見抜けなかった統合失調症や双極性

障害(そううつ病)の診断ができ、確実な治療ができるよう

になってきているそうです。

2.抗うつ剤でも効かないひとへの治療

うつ治療には抗うつ剤を飲むというのが一般的ですが、番組

では、その抗うつ剤の大量処方による副作用で、よけいに

症状が重くなり、長期にわたって治らずに苦しんだというひと

が紹介されていました。

DLPFC前頭前野背側部)・・・判断や意欲を司る(この機能が低下)

扁桃体(へんとう体)・・・不安、恐怖、悲しみなどの生まれる場所(ここが暴走)

shuttlexの備忘録と私的雑感

薬による治療で改善が見られない患者への治療法として、

上記に直接刺激を与えるアメリカでの最新治療が紹介

されていました。

TMS(経頭蓋磁気刺激)

脳に磁気刺激を与えることでへんとう体の暴走を抑え、

うつ病を改善する療法

DBS治療(脳深部治療)

脳から胸にかけて電極を埋め込みDLPFCとへんとう体

双方を刺激することで、うつ病を改善する外科的療法

2.うつ病を軽いうちに治す

認知行動療法

うつ病などの心の病気をもった人が、いろいろな出来事

に出会ったときの行動や考え方をカウンセラーのことば

により、良い方向にコントロールする治療法のこと。

医学の進歩はめざましいものがあるもんだなあと感心

しきりでした。