誰にもわからない将来なんか考えなくていいのです

人間って、社会的な生き物だから、同じ仕事をもら

い、同じ給料をもらうってことは、幸せなこと。

しかし、どんな職業でも入り立てのときには下働き

する期間があるのは当たり前でしょう。

毎日毎日、コピーしたり、会議の準備したり、上司の

アポ取りやら、なにやら・・・、そんな、いわゆる

修行期間が必要なわけです。

この修行期間というのは、選んだ職業によってかわ

ってきます。

たとえば料理人ならば、5年、あるいは10年しないと

一人前と認められないでしょう。

その期間を過ぎると、ある仕事を任せてもらったりす

るものです。

そのプロセスでは、自分に許される、ある許容範囲の

なかで、そこをくぐり抜けないとその先のチャンスは

ないと考え、やっていくしかないのです。

それこそ彗星の如く現れ、活躍するというのは極々

まれであって、いままで培った蓄積がないと、ふつう

はできません。

人間っていうのは生まれたときから、じつは不安だら

けであって、それはそういうもんだと思うしかない。

「将来はわからない」、これは今もむかしも変わらない

のではないでしょうか。

だから、誰にもわからない将来のことなんか考えて

なくて、大切なのは目の前にある現実なのです。

今日はこれができた、あれもやったというのでいい

わけです。

明日になっても自分を必要としてくれるひとがいると

思える、これが、実は幸せなことかもしれません。

私の人生はよかったというのは、そのひとの人生の

プロセスのなかにこそあると思うのです。