北岳~間ノ岳、3000mの稜線上のお花畑に出会う

今回の山行では、登る途中からたくさんの花を見ることができました。

昨日の続きとして、小太郎分岐から間ノ岳に至るルートのご紹介と、

北岳山荘から間ノ岳にピストン山行に出かけた際に、稜線上に絨毯

のように咲いていたお花畑のことを書き記しておきます。

これが今回のルートですが、赤丸が撮影ポイントになりますので、

ざっと位置関係をご確認ください。

草すべりの急登を登り切ると小太郎分岐の稜線に出ます。すると南アル

プスの女王、「仙丈ヶ岳」が姿を現してくれました。

この仙丈ヶ岳、かつて、仙丈小屋のテント場で寝ていたら、暴風雨となり、

テントのポールをへし折られて、小屋にずぶ濡れで避難したことを思い

出しました。 ああ、なつかしい・・・。

そして来た道を振り返ると、その先には「甲斐駒ヶ岳」の岩山が見えます。

そして北岳に向けて進んでいくとその先にグリーンの屋根をした北岳

肩の小屋が見えてきます。

しかし、北岳肩の小屋には立ち寄らず、一路北岳に向います。

さらに進んで振り返ると、左側下に両俣小屋に至る稜線が見えています。

それからまもなく、北岳の山頂に到着しました。三角点付近はたいへん

混んでいました。

続いて北岳山荘をめざして、頂上直下の木柱で崩壊を食い止めている

ルートをどんどん下っていきます。眼下にはこれから進む登山道とはるか

先に赤い屋根の北岳山荘が見えているはずですが、霧で見えません。

そこでネットにあった画像ですが、この下降ルートの右下には、赤い

屋根の北岳山荘が見えています。

ちなみに、山荘から先、左上の高い山が間ノ岳になります。

さて、北岳に到着する頃には、あたり一帯は霧がかかってしまいました。

北岳山荘への泊り手続きを行い、部屋に荷物を揚げ、サブザックに

最小限の荷物を入れ、間ノ岳へと出発しました。

出発してからしばらくは中白根岳をめざして稜線を登っていきます。

中白根岳のピークを過ぎ、しばらく稜線上のなだらかな道に出ると、

そこには、カーペットを敷いたようなお花畑が現れました。

残雪地帯で水分を多く含む場所に群生して咲いているのでしょう。

ぱっと見は白い花しか見えませんが、足元の登山道に眼を向けると、

色とりどりの花が咲いています。

むらさきの花は、「オヤマノエンドウ」、黄色い花は「ミヤマキンバイ 」、

そして白い花は「ハクサンイチゲ」です。 

どの花も、短い夏を競い合うかのように咲いてます。

こちらは、「ミヤマキンバイ」 。似たような黄色い花は多いのですが、

高山に咲く花の代表格はこれでしょうか。

アルプスのお花畑を構成する代表的な高山植物のひとつがこのハクサンイチゲ

ですが、お花畑では、大きな株となって咲いていました。

こちらは「ツガザクラ」、高山の岩場や礫地に生える常緑小低木の仲間なんだ

そうです。

こちらは「ミヤマシオガマ」、色そしてカタチも派手な花ですね。

北海道から中部地方以北の高山帯の砂礫地や乾いた草地に生える

そうで、高さは5~15cm程度。シダのような葉が特徴です。

こちらは「イワベンケイ」。高山や海岸の岩場に生える多年草で、本州では

高山植物としてお馴染みですが、北海道では海岸に生えていることも多い

んだそうです。

こちらも大きな株で咲いていて、とてもきれいでした。

こちらは「タカネツメクサ」。 岩場にカーペット状の株を作って,無数の花を

咲かせていました。

さて、当日は、霧のなかに現れるピーク(山頂と思われる場所)が無数に

出現し、登っては下りの連続で、間ノ岳山頂に着くまで少々疲れました。

しばらくなだらかな頂上で休憩したのち、霧が引かないので、一路、

北岳山荘へ向け引き返しました。

長い帰路を進み、霧が晴れてきたので、少し気分も上向きました。

北岳山荘が間近になり、前方を行く登山者も安堵している様子が、

その会話から伺えました。

今回の北岳間ノ岳山行ですが、さすが南アルプスだけあって、

たくさんのお花に出会うことができました。

メンバーからの花写真が手には入ったら、また備忘録として更新

していきたいと思います。