「軍師官兵衛」第24話、政職を切らなかった官兵衛の思いを考えてみる

軍師官兵衛」第24話は、「帰ってきた軍師」でしたね。

やれ、ダークな岡田くんになっている、なっていないとか、

一万石の大名になったとか、そんな話しはどうでもよくて、

捕えられた政職らに、怒りをあらわにする家臣たちの前に

現れた官兵衛の「逃げさせる」という判断について考えて

みることにします。

裏切られた元主君政職に振り下ろした太刀は宙を切り、

涙をみせる官兵衛

しかし、片岡鶴太郎演じる小寺政職はバカ殿みたいな酷い

扱いをされていますが、彼がいなかったら後の黒田官兵衛

はなかったというのも事実でしょう。

黒田官兵衛の祖父、黒田重隆を登用し、有能な父、黒田

職隆をつかず離れず、縛り過ぎず、使ってきたこと。

さらに政職の奥方の采配も大きいが、才気ある若い官兵衛

を重用してくれたこと。

政職の裏切りが原因で土牢に幽閉されることになった

わけですが、いろんな思いが脳裏に浮かび、涙を流して

「逃げさす」という判断をしたのでしょう。

さて、最後に判断を誤り、時流を読めなかった武将って、

過小評価され、コケ落とされていくのが定めなんでしょう

が、積極的に人材登用を進めて独自勢力として戦国の世

に勢力を拡げてきたという史実は一定の評価があって

しかるべきだと思うのです。

その後、政職は毛利を頼って行ったものの吉川元春

拒まれ、備後の鞆の浦で没したと伝えられています。

政職の子、小寺氏職は官兵衛が養育し、のちに黒田

長政に仕え、福岡藩士として続いたそうです。