おくりびと、「うまいんだよなぁ、困ったことに」

先週、旅だった愛犬コーギー、納骨した霊園にお線香をあげに

夕方出かけてきました。

突然のことで、どこで火葬したらいいのか、収骨したお骨を

どうするか等々、いろいろ調べてわかったことがありました。

それは、お金さえかければ、自宅に出向いた火葬サービスから、

お経をあげての納骨、永代供養など人間なみのサービスが充実

しているということ。ここは冷静さが必要ですよ。

さて、映画「おくりびと」のなかで、棺桶屋の社長がふぐの

白子をほおばりながら、「うまいんだよなぁ、困ったことに」

というシーンがありました。

  何ですか、これは?

  ふぐの白子

  炙って塩で喰うとうまいんだ

  女房だ

  9年前にな、死なれちまった

  夫婦ってのはいずれ死に別れるんだが

  先立たれると辛い

  きれいにして送り出した

  俺の第1号だ

  それ以来この仕事をしている

  これだってさ

  う~ん、これだってご遺体だよ

  生き物は生き物を喰って生きてる、だろ?

  こいつらは別だけど

  あ~あ~・・・

  死ぬ気になれなきゃ喰うしかない

  喰うんならうまい方がいい

  うまいだろ

  うまいっすね

  うまいんだよなぁ、困ったことに

さて、霊園から出ると、夕陽に照らされた桜と菜の花が咲いて

いました。まあ、華美にならずに、よい旅立ちのお手伝いが

できたかなあと、すこしほっとした日曜の終わりです。