あなたはどこまで未来を知りたいですか?

昨夜のNHKスペシャル「あなたは未来をどこまで知りたいですか」

という番組を観て、自分の将来の運命(病気のリスク)をどこまで

知りたいものだろうかと考え込んでしまいました。

番組の掴みは、アンジェリーナ・ジョリーさんが乳がん予防のため、

両乳房切除と再建手術を受けたことを引き合いに出していました。

shuttlexの備忘録と私的雑感

この衝撃の報道のベースには、アメリカでは遺伝子検査が一般の

ひとであっても、ふつうに行われるようになっているという事実があ

ります。

現在、アメリカでは遺伝子検査キットが販売されており、唾液を専

用の容器に入れて送るだけのかんたんさなんだそうです。

こちらは番組で出てきた遺伝子検査キット

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送った唾液に含まれる細胞から遺伝子を分析し、その配列を他の

罹患者との配列と照合して、そのひとに将来起こりえる病気のリス

クを数値として提供するそうです。

shuttlexの備忘録と私的雑感

この遺伝子解析は、難病への新薬開発に役立っているという側

面があるものの、たとえば、出た結果で肺がんのリスクが高いと

されたとき、今なにも起きていないのに、どう対処したらいいので

しょうか?

さらに、現在治療方法が確立されていない病気のリスクが高いと

判定されたら、かえって過大なストレスになるだけでしょう。

この番組では、遺伝子から読み取れる「能力」についても判定して

子どもの能力開発に取り組んでいる中国の事例が紹介されてい

ました。

遺伝子配列によって、得意な分野がわかるのだそうです。

shuttlexの備忘録と私的雑感

さらに、中国でIQの高い人の遺伝子を解析する試みが紹介されて

いましたが、解説の先には、IQの高いひとを人工的に作り出すとい

う世界があるのでしょう。(じゃなきゃ、莫大な費用かけませよね)

さて、この話題、行き着くところまで行き着いてしまったら、を授

る「起源」から、その先の「人生」まで選別されてしまいそうです。

いくら遺伝子検査とその後の操作で、よい設計図を手に入れたと

しても、それによって、より良い人生が送れるという保証まではな

いように思いました。