ディフェンダー90のエンスト、「配線系」も疑う必要があるようです

ディフェンダーV8ガソリンエンジンモデルで、発生するトラブルのなかでも、

走行不能になる「エンスト」について、じつはECU系の配線トラブルもあると

いうことを書いてみようと思います。

先日、エンジン不調で点火系の修理と、合せて定期点検を行い、元気にな

って戻ってきたわがディフェンダーです。

shuttlexの備忘録と私的雑感

今日のエンジントラブルはイグニッションコイルの故障でしたが、主因は、

ECUへの配線ケーブルの断線でした。

「また、ECUがらみのトラブルか・・・。」

じつは、このクルマを買った当初、悩まされたディフェンダーのエンストに

悩まされていたのです。それもかなり深刻に。

当時のエンストの症状はというと、

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交差点で右折するため、ハンドルを切った状態で止まっていると、アイド

リングが下がりエンストしそうになるのです。そこで慌ててアクセルを煽

って回避するような症状が現れました。

そこで点検清掃してもらって、この症状は出なくなったものの、

始動して走行に問題ないのですが、目的地に着いた後、再び始動しよう

とすると、かなりの確率でエンジンが吹き上がらずエンストするようになり

ました。

エンストする車両の原因究明は、多岐に渡るのですが、

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燃料系・・適切に燃料がエンジンに届いているか?

吸気系・・エアが適量届いているか?

点火系・・発火は適切にできているか?

信号系・・センサーからエンジンの動きを適切にECUに伝えているか?

      また、ECUは適切に動作しているか?

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吸気系の点検・・・エア量OK(センサーの不良?・・推定無罪

ディフェンダーV8用エアマスセンサー(ERR5595)

shuttlexの備忘録と私的雑感

燃料系の点検・・・燃調OK(燃料フィルター交換、燃料ポンプはOK)

○V8用燃料フィルターを念のため交換(ESR4065)

shuttlexの備忘録と私的雑感

点火系の点検・・・発火OK(弱りぎみだったバッテリを交換)

信号系の点検・・・主因と疑って、以下を交換していただきました。

ディフェンダーV8用ステッパーモーターを交換(ERR4352)

shuttlexの備忘録と私的雑感

ディフェンダーV8用クランクポジションセンサーも交換(ERR6119)

shuttlexの備忘録と私的雑感

○インマニガスケットの交換、チャンバー内清掃(泣き所でかつ高額)

こちらは過去にアップした記事をご覧下さい  こちら

これだけの点検、交換するのにかなり修理費がかかったものの完治したと

安堵していたら、数週間後、また再発したのです。あせる

そこで、ディーラー長期入院で再現テストしたところ、

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原因は、センサーからECUへの配線トラブルか、規定値でECUを調整

するとエンストを起こすとのことで、アイドリングの規定値を変えて調整を

行うことで正常になったそうです。

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どういうことかというと、たとえば、ハンドルを切ったときパワステの負荷が

掛かると、エンジン回転数を上げて負荷に対応するようECUから信号が

流れ、アイドリングが上がるようになるわけですが、基準調整値(アイドリン

グ値)では足らずにエンストすることがあるんだそうです。

ディフェンダー90のV8用ECUは、たいへん高価なパーツで中古市場にも

まず出回らない入手困難なパーツです。かつ、配線用のハーネスをすべて

交換するのはハーネス代と工賃が高額になるとのこと。

shuttlexの備忘録と私的雑感

それ以降は、エンストなどのトラブルはまったく発生しなくなりました。

今回の点火系トラブルを修理したのち、ECUを基準値を元に戻して調整

してみたところ、問題が出ていないのでしばらく様子を見てみましょうとの

こと。

ということは、ECUからの配線系統の劣化による接触不良が問題だった

ようです。

発売から10年以上経過したクルマでは、センサーばかりを疑うことなく、

そのセンサーからの配線(ハーネス)まで点検が必要になってくることを

お伝えしておきたいと思います。