結局、単独行、八ヶ岳の赤岳への速攻登頂、前半まずまず(その壱)

天気図をみたり、天気予報を聞くにあたり、赤岳の晴天が確実なのは29日の午前中

見ていました。そこで、とにかく、時間勝負で最短で登って下りるため、決めたらすぐ、

美濃戸山荘のある登山口まで出かけて、夜明けを待ちました。

さて、赤岳への最短ルートとしては、「赤岳はまっすぐ登る」のがいちばんです。

そこで今回、とったルートは、以下のとおりです。数値はコースタイム。

美濃戸 → 南沢(最短) 2:00→ 行者小屋 → 地蔵尾根(直登最短) 1:25→

地蔵の頭 → 赤岳0:45 → 文三郎尾根 → 行者小屋1:40 → 南沢 → 美濃戸2:00

shuttlexの備忘録と私的雑感

近くで人の声で目覚めたのが、4時45分くらいでしたでしょうか?

どうもいまやってこられたパーティが、そのまま出発するための

準備されているようです。

そこで、私は急ぎツェルトを撤収し、登山靴に履き替えて、用意して

きたレーズンと甘納豆のミックスをポケットに入れて、ヘッドライトを

灯して出発しました。時間はちょうど5:00(茅野市の日の出は5:46)

美濃戸山荘を過ぎ、北沢、南沢の分岐点を予定通り、南沢に向け

進路を取りました。

この時点で、南沢をめざしておられたのは、同じ単独行のかた2人

に、シニアグループの3人でした。

メジャーなルートだから登山道はしっかりしていたので、黄色や赤の

テーピングを見失わないよう進みました。先に進む単独行のかたのヘ

ッドライトがコースを示していただけるので心強く、その灯りに集中で

きるよう、ヘッドライト消して薄闇のなかを進みました。意外に消した

ほうが、まわりをつかみやすいことを発見。もちろん共倒れの危険性

もないとはいえず、登山道と黄色のテーピング確認は怠りません。

コースは谷を左右に渡りながら進むコースで、高巻きに沢を巻いて

いたとき、遠くに赤岳の陰影が浮かびました。たぶん左側上部には

美濃戸中山の山頂があるあたりでしょうか。時間は5:56

shuttlexの備忘録と私的雑感

かなり、日も上がってきて、比較的登りやすい白河原の道を進みます。

前に進むひとのピッチが速いし、後続のトレラン用のザックを背負った

お兄さんも、いつ追い抜くかという勢いで迫ります。ひょえ~

でこぼこが比較的少ないので、ぜいぜいいいながらスピードを上げて

すすみます。別にトレランしに来たわけじゃないのに・・・。

shuttlexの備忘録と私的雑感

いつしか先頭のかたの姿がわからなくなり、あとは地図を見ながら、

もうすぐ行者小屋が見えるはずなんだがなあと、つぶやきながら進

んでいると、目の前の登りのうえに行者小屋の後ろ姿が現れました。

小屋はまだ、営業はしていないようで、登山者もなく閑散としています。

時間6:45

shuttlexの備忘録と私的雑感

ザックを下ろし、水場の冷たい水を飲んでいたら、後続のトレラン風

のお兄さんがやってきました。そこで挨拶をしてご対面。わ、若い、

たぶん20代後半か30代前半って、ところでしょうか?

なんと、その方は休憩もせず、一路、文三郎尾根に向い始めました。

別にコース違うし、相手は若い青年、私はおじさんだし、対抗しても

意味ないっし、と思いながら、気がつくとザックを担ぎ、予定の地蔵

尾根に歩み始めていました。

shuttlexの備忘録と私的雑感

ここから先は、地蔵の頭までの標高差350mを直登していくルートに

なります。

もう20年以上前に登った記憶のなかで、唯一の残っている記憶が

この直登がしんどかったこと、そして赤岳頂上で地図と帽子を強風

に吹き飛ばされたことのふたつだけなのです。

その地蔵尾根に20年ぶりに登ります。しかも中高年の単独行です。

この続きを書き続けると、ただでさえ長いことで有名なのに、ここは

自制して、2部構成にして書いていきます。

次は、南沢で先行され見失った加藤文太郎のような健脚者をついに

捕らえたこと、前半のハイペースが災いしてヘロヘロになったお話し

などなど、してみようと思います。