現在、国内の中古市場に流通しているディフェンダー90は、1997年の北米仕様(左ハ
ンドル)モデルと、1998年の本国仕様(右ハンドル)モデルの二つになります。なお、平
行輸入されたディーゼル仕様のモデルもごくわずかですが存在します。
国内正規輸入された、この二つのモデルも、発売からすでに10年以上経過し、かつ走
行距離も、10km以上という状況です。
国産車であれば、現存しても値がほとんど付きませんが、なんと、ディフェンダーは希少
車ということで、200万円を超える高値で売られている車両もあります。
ネットの中古車販売サイトでは、外観は比較的きれいなものが多いのですが、エンジン
ルームというと、どれも年式相応の状況になっているものがほとんどです。(エンジン部
をみると、その店舗のメンテナンスの状況がわかります)
ネットの販売車両から、具体的な事例をちょっとみてみましょうか。
こちらは北米モデルの中古車です。外観は装備もよく、ボディも磨き上げられとてもきれ
いな状態でしたが、掲載されたエンジンルームの写真をみると、ほぼ手を加えられていな
い模様です。
同じくこちらも北米モデルの中古車のエンジンルーム。年式相応というところでしょうか。
こちらは本国モデルの中古車のエンジンルームです。こちらはスチームでもされたのか、
比較的きれいな状態になっています。エンジンも好調といういうコメントにも多少説得力
があるかもしれません。たぶんノーマル仕様のようです。
こちらも同じく本国仕様のエンジンルームです。年式相応といったところでしょうか。
ラジエターホースはそろそろ交換時期でしょうか。
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もっとも、外見だけきれいなのでは意味がありませんが、さりとて
外見が悪いものは、概して前オーナーや販売店でのエンジンメン
テナンスを怠っていることが多いのも事実。
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以前、ブログに掲載したエンジンまわりのチェックポイントを再度
掲示しておきます。
まずはエンジンを始動させて、スムーズに始動するか、アイドリング
は安定しているか、フラットにエンジンが回るかを確認してみます。
まずはプレナムチャンバーの取付け部の状態を見ましょう。
この車両のように接合部に赤いシールドが見えますが、これは
チャンバーを開けてメンテナンスしたことを伺えるものです。この
ような車両は、ある程度メンテナンスが行われてきたことがわかり
ます。
そして、チャンバーの下にあるインマニガスケットの状態をよーく
観察しましょう。この写真のように漏れたクーラント液でボロボロに
なっている状態がけっこうあり、現状はエンジンに問題がなくても、
その先エンジン不調を招くことが多いようです。
その他、画像がなくて恐縮ですが、左右のロッカーカバーの取付け部
からオイル漏れしていないかを確認しましょう。
さらに床下に潜れるようなら、オイルパンからのオイル漏れがないか
確認しましょう。
さらに奥まで潜るとミッション部がありますので、ここのオイル漏れが
ないかも次いでに確認しましょう。
とにかく、長い期間、長い距離を入った車両の多いディフェンダー
ですから、エンジン部分は入念にチェックしましょう。