先月登った奥地秩父の両神山、両神山山頂に着いて、あとは元の道を下る
だけでしたが、合せる相手のいない単独行だし、日の出とともに出発して時
間にも余裕があったため、また次回登ることを念頭において、他のコースの
偵察を行いました。
ここで地図で、両神山の山頂付近の地図をみてみましょう。
本来、大谷口からの登山では、清滝小屋を経由して、両神山山頂に登り、
そこから再びもとの大谷口まで帰るコースが一般的です。
しかし、日の出とともに登って時間に余裕があったため、剣が峰から梵天
尾根コース(図の黄色い線)、八丁尾根コース(東岳西肩付近)のふたつを
偵察したのです。
この偵察行では、地図もコンパスも持参していたにもかかわらず、不覚にも
コース間違いをしてしまいました。
ひとつは、稜線に出たところにある「両神神社から両神山山頂」に進むつもりが、
気づくと山頂を通り越し、剣が峰付近の指導標にまで進んでしまったこと。
もうひとつは、梵天尾根の偵察行、道が落ち葉で被われており、踏み跡もほぼ
ないような尾根を地図をみながら、「眺望よし」などとガイドマップに書いてあった
狩倉岳と槍ケ岳の分岐くらいまで行く道でした。
「また両神山に行くときのための備忘録 」のブログでは、そのときの偵察の様子
を、以下のように書きました。
------------------------------------------------------------------
ついでに梵天尾根コースも下見してみました。なんとルートがほとんどわから
ないくらいに荒れています。ロープが張ってあり進入しないようにしてあったほ
どですから。
ルートを探しながら、場合によってはやぶこぎもありそうなルートです。
------------------------------------------------------------------
剣が峰前にある指導標(作業道の矢印板あり)から、すぐ下って右にあるロープ
をまたいで、コース偵察する梵天尾根に向かいました。
とにかく、指導標らしきものなし、赤いテーピングもなし、枯れ枝だらけの尾根、
しかも、覆い尽くすように積もった落ち葉で、登山道も獣道もわからぬ状態で、
つまりは歩き易そうなルートを探りながら降りていきました。
エリアマップには、梵天尾根に続く登山道が点線で表示されているものの、実際
にはこの通りにまっすぐ道はなく、岩場などを右や左に迂回しながら進みました。
地権者との問題で廃道となったとのことだから、この長大な尾根を行く登山者が
どれほどいるのでしょう。
時折、木々の合間から、たぶん槍ヶ岳が垣間見えました。
そこでまた道がよくわからなくなったので、戸惑ったときはいったん休憩をする
のがいちばんという昔の経験から、適当な場所に座り込みました。
持ってきたおにぎりを食べながら、エリアマップで位置を確認していきます。
そして、だいたいの場所をつかんだら、これ以上進むのは止めようということ
になり(そう、もうひとりの私が言ってくれました)、元来たコースを戻ったので
した。結果論ですが、もっと早くそうしていたほうがよかったかもしれません。
翻って、最近では、地図もコンパスも持たずに山に来る人が多いとのこと。
今回のような、わかりずらい道で迷ったらどうするんでしょう?
さらには、地図もコンパスも持っていても、それをきちんと使えなくてはなん
の役にも立ちません。
現在、「地図を読む」、「地形から読む」という山での基本的な技能をもう一度
再履修しようと、役立ちそうな本や、ネットの情報を集め読んでいる私です。
追記:
どこで迷ったのか、どうすればよかったのかということを思い返して書いておく
ことは、次に同じような場面になったときに参考になると思っています。