ディフェンダーの正規輸入について語ってみましょう

英国ランドローバー社の草創期のシリーズⅠ直系の子孫であるこの

クルマは、91年にディフェンダーの名称を与えられ、世界150か国

を越える国々で、いまも活躍し続けています。

shuttlexの備忘録と私的雑感

このディフェンダーが、日本に正規輸入されたのはわずかの期間でしか

ありませんでした。

以前にもブログに書いたことがありますが、今回はそれらをまとめて再度

ディフェンダー90、110の正規輸入のことを語ってみたいと思います。

なお、詳細について現在休刊となっている「ランドローバーマガジン」を参

考にさせていただきました。

ディフェンダー90

1997年と翌1998年に正規販売されたディフェンダー90は、この2年間、

わずか1050台の限定販売でした。

1997年

ローバージャパン創立20周年を記念して、500台限定で販売されたのが

北米仕様のディフェンダー90でした。

当時、ディフェンダーは対米輸出モデルを限定生産しており、その車両を

日本向けに法適用させて導入されたものでした。日本の安全基準に合致

させるために、ロールゲージが装着されました。車両価格は359万円。

ちなみにこの90の発表後、予想を上回る反応に、急きょ、100台が追加

され、計600台が日本に入ってきました。

shuttlexの備忘録と私的雑感

1998年

続いてローバージャパンが理想とするV8エンジン、AT、右ハンドルの仕様

がついに導入されます。運転席位置とライト類以外は北米仕様と同じもので

した。この導入にあたってはプレミアムカラーとしてアトランティス・ブルー(

メタリック色)が、9万円アップでラインナップに加えられました。

この車両は全生産台数1150台のうち、450台がはるばる海を渡って日本

に上陸しました。車両価格は399万円。

こののち2002年にディフェンダー110の正式輸入が始まりますが、この90

が再びラインナップに加わることはありませんでした。

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ディフェンダー110

ファンから熱望されていたディフェンダー110が正規輸入されたのは、ディ

フェンダー90の本国仕様の発売から、4年後の2002年でした。その後、

残念ながら2004年で正規導入は途切れてしまいます。

2002年

日本初のディフェンダー110の正規導入は、ローバージャパンの悲願で、

私も含め、ランドローバーファンは喝采を送ったものです。

5気筒2.5Lの直噴ターボディーゼル、Td5を搭載し、さらにABSやETC

に加え、集中ドアロック、パワーウインドウを装備したモデルでした。

車両価格は425万円でした。

しかし、その努力もその後の厳しいディーゼル規制に阻まれ、2004年8月

製造分をもって幕引きとなりました。

shuttlexの備忘録と私的雑感

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ダブルキャブ・ピックアップ仕様

2002年

さらにダブルキャブ・ピックアップの特別仕様のディフェンダーブラック

が50台限定で発売されました。

shuttlexの備忘録と私的雑感

現在、ディーゼル規制のある地域では、ディーゼル規制に適合された

ディフェンダー110を買うか、ガソリンエンジンディフェンダー90を探

すか、または、個人や業者によって平行輸入されたディフェンダーを探

すしか選択肢がありません。

とくに正規輸入されたディフェンダーは、年月も経過したこともあり、現

存するクルマが限られてきています。

もし、このクルマに興味を持ち、運命的な出会いができたなら、早めに

結論を出されたほうがいいでしょう。