昨夜、たまたまETVにチャンネルを回したら、ETV特集で「ネットワークで
つくる放射能汚染地図3」-子どもたちを被ばくから守るために-という番
組をやっていました。
獨協医科大学准教授を勤める木村真三さん、元理化学研究所の岡野眞
治さんの二人が、福島原発事故からずっと、汚染マップ作りを続けておら
れ、それを克明に取材した内容です。
1.そのマップは避難区域に指定されていない地域で行われている
2.直接被爆よりも日々生活するなかで浴びる間接被爆のほうに
より力点を入れて調査されている
住民の暮らす庭で、線量計測する木村教授の様子
広域な地図から次第に家の内部にまで調査を進めておられるのをみて、
ああ、たいへんだけど、これがじつはいちばん必要なんだよなあと思い
ながら見ていました。
放射能汚染の実態を、現地の緻密な調査データをもとに公表した二本
松市。
避難指定区域でない同市のなかにも、詳細に調査してみると、ホットス
ポットやホットエリアという高濃度の放射能が残留している場所が発見
されました。
子どもたちが普段通っている学校の通学路上の空き地に高濃度のホット
スポットがあったりと、身近な場所にこんな危険地帯があることにぞっと
しました。
このような環境のなかで、子どもたちが通学したり、屋外で部活などする
ことで知らず知らずのうちに、国の年間被爆限度量1ミリシーベルトを上
回る線量を浴びてしまうことになるようです。
ではそんなエリアに住むためには、どうすればいいのか?
------------------------------------------------------------
住民レベル(できるだけ金をかけないで)で民家の除染作業をやってい
ました。
市の職員さんからおばあちゃんまで数十人が一日がかりで地表5cmの
土地をスコップではがして撤去し、屋根の高圧洗浄をやった結果、屋内
の線量が約半分まで低下したという事実が報告されました。
(対策前1.2→対策後0.64)
この作業のなかで、民家の周りに泥よけに貼られたシートと、雨どいの
こけとか、堆積した土が高濃度に汚染されていました。
(大気中2.4→雨どいの土11.4)
このような、住民目線での被爆対策、それも世代を越えて対応することが
必要なことを改めて感じた次第です。