ディフェンダー110、90とも共通しているのが、このリアドアの窓ガラスです。
前回のディフェンダー日記では、この窓ガラスのシール部分からの雨水の浸入を
防ぐ目的でコーキングを行いました。
今回は、そもそも、このリアウインドウの窓ガラスが垂れ下るという構造上の問題と、
それに対する対処方法について、考えてみたいと思います。
普通、クルマの窓ガラスは、ボディーとの間にモールを挟んで取り付けられているのが、
一般的ですが、ディフェンダーのリアドアに取り付けられているガラスは、ガラスの周りを
ブチルゴムでコーキングし、その部分をアルミのプレートで押さえつけているだけという、
構造になっています。
実際の取り付け状態の写真です。
この構造では、年数が経つと、ガラス自体の重みで、リアガラスが、約5~8mm
くらい垂れ下がるという宿命を持っているようです。
ガラスが下がっているかどうかの見極めは、リアガラスの上面の接合面を見ます。
(下の画像が見ずらいかも)
リアガラスのシール部分が、上部の窓枠から下側にずれているようなら、ほぼ
垂れ下がっていると判断していいでしょう。
このずれの大きさ、そしてシール部分の亀裂、劣化の程度によって、ここからの対処
方法が変わっていききます。
【下方にずれている場合の対処法① 難度 低】
垂れ下ってはいるが、亀裂や劣化がさほどではない、もしくはよく判断できないけど、
金を掛けずに、とりあえず雨漏れを防ぎたいという場合です。
先週のブログで説明しましたとおり、コーキング剤を使って、周囲をコーキングする
ことで、ひとまず簡易に、雨水の浸入を防ぎましょう。
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【下方にずれている場合の対処法② 難度 中】
さほど垂れ下がってはいないが、今後の予防をしたいという場合です。
ガラス下のアルミステーを取り外し、ガラスとドアの隙間(下の赤線)部分に、垂れ
下がり止めのスぺーサーを取り付けます。
スぺーサーにする候補としては、たとえば、1cmくらいのウレタンのホース状の
ものをシールとの間に押し込んで、アルミステーを再びねじでもみ込み取り付け
ます。
【下方にずれている場合の対処③ 難度 高】
けっこう垂れ下がっているので、自分でなんとか対処したい場合です。
本格的に直すには、整備工場へ持ち込むのがいちばん適切に対処できるはず
ですが、お金がもったいないと考える輩には、こんな感じでやりましょう。
以下、ヘインズの修理マニュアルからの抜粋です。
1.窓ガラスを固定しているアルミのステーを取り除きます。
ねじがいっぱい取り付けてあり、かつ、かなり固着している可能性があります。
ねじ山をなめたり、根元から折ったりしないよう、十分注意してゆっくり取り除き
ましょう。
2.窓ガラスを取り除いていきます。
このときシールのブチルゴムが固着してなかなか窓ガラスを取り除けない
可能性があります。
溶解剤を使うなどして、細心の注意を払って作業を進めていきましょう。
ガラスを割るのが心配なら、迷わず整備工場へGOです。
ヘインズの修理マニュアルにも、細心の注意を払い、困難なら、ウインドウ
スクリーンスペシャリスト(窓ガラス専門店)に頼めと記載されています。
3.窓ガラス枠に新規にブチルゴムを塗りつけていきます。
もちろん、固着したブチルゴムをすべてきれいに取り除いたあと、このブチル
ゴムを塗っていくわけです。
このブチルゴムですが、私もやったことがないので、大きなホームセンターで
売っているはずですが、心配ならディーラーさんに訊いて専用のものを手配
するか、クルマの窓ガラス修理を専門にやっているお店に訊いてみたほうが、
のちのちよいでしょう。
これら、3つの対処方法を選んで、リアウインドウガラスのメンテナンスを行って
いきましょう。