「人の復興」について考えてみる

今回の大震災では、世界有数の漁港がたくさん失われました。

そして、農業にも大きなダメージを受けました。

また、東北各地の優秀な部品工場も被災してしまいました。

いままでの不況というのは、需要そのものが減っての不況でしたが、

いまは供給がやられているための不況、つまり、需要はあるんだけ

ど、部品がないからモノが作れないという不況にあるように思います。

実際、私の仕事でも、今月予定していた案件が、東北のパーツ工場

の被災によって、納期確定できないため、延期になっています。

じわじわと大震災の影響が出ているわけで、東北の産業を一刻も早く、

復興していくことが経済の安定にも必要なんだなあと実感しています。

さて、それ以上に重要なのが、モノを作りだす「人の復興」、これがなに

にも増して必要なのではないかと思うのです。

今回の大震災の報道を通じて、東北には、漁業、農業、工業にいたる

まで、熟練した人たちがいっぱいいらっしゃることを知りました。

たとえば、

気仙沼など、熟練した漁師さんや加工水産業に長じたひとたち

釜石など、製鉄に熟練したひとたち

仙台平野など、美味しいお米やイチゴを作りだすひとたち

こんなすばらしい商品を作り出す人たちがすべての源なわけ

です。

だから、そんな人々の「日々の生活と生業の復興」を、まずは一刻

も早く願いたいものです。